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クリエイティブで物語を伝えるって、どういうことだろう? (Loftwork Portfolio Jam vol.1 開催レポート)

クリエイター、アーティスト、建築家、写真家etc……ロフトワークは日々様々な領域の方とともに仕事をし、新しい学びを得て、わくわくしながらプロジェクトを進めています。

社内で耳にした素敵なクリエイター、隣の打ち合わせから聞こえてきた面白そうなプロジェクト。もっと詳しく聞きたい!会ってみたい!……ということで、クリエイターの方々に登壇いただき、ポートフォリオを紹介してもらう交流イベント「Loftwork Portfolio Jam」を開催しました。

実はこのイベント、この春にも実験的に開催したのですが、想像以上の盛り上がりだったので(ありがとうございました!)、レギュラーイベントになりました。

キックオフのvol.0は、音楽、イラスト、デザイン、建築、コピーライティング、Webディレクションなどさまざまなクリエイターが集結。第一線で活躍する彼らの考えや、作品づくりの背景を伺える貴重な機会でした。

今回のテーマは、“Telling the Story”。クリエイティブで物語を伝えるってどういうことだろう? という視点から、USIO Design ProjectMORE THAN プロジェクトなど、ロフトワークでもお世話になっているデザイナー・平野達郎さん、イラストレーターのアレッサンドロ・ビオレッティさん、写真家の大矢真梨子さんなどなど、全6名のクリエイターにポートフォリオを紹介してもらいました。

 

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トップバッターは、ブロガー、ライター、HDRフォトグラファー、そしてロフトワーク広報(本業)の石川真弓。HDR(High Dynamic Range Imagingの略)で広がる写真表現やブロガーとして執筆した記事のヒット例/炎上例、そしてロフトワークでの活動について紹介しました。

 

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お次はイラストレーターのアレッサンドロ・ビオレッティさん(愛称:アレくん)。イタリア出身のアレさんのイラストは、イタリアらしい賑やかな作風の背景に、くすっと笑ってしまうモチーフやシニカルなメッセージが添えられていたりします。ユニークな作風の背景にある異国の文化やアレさんならではの視点を、フランクに紹介していただきました。

 

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葉チユンさんは、台湾出身のイラストレーター/UIデザイナー。2色のボールペンでのみ描くというユニークな作風で挑むさまざまな作品を紹介いただきました。色数は2色のみ、しかもボールペンという制約のなかで、光や色味を豊かに表現するイラストは圧巻!過去には、立体の多角形のものに描いて360°どこからでも見れるという3次元の表現に挑んだこともあるそうです。

 

一度休憩を挟んだところ、早速登壇者同士、参加者同士、そして登壇者×参加者での会話が大盛り上がりに。会場には展示エリアを設け、作品やクリエイターにまつわるクリエイティブの一部を展示していました。

 

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次は、劇作家・石神夏希。ロフトワークについ最近入社し、二足のわらじで活動中です。劇作家と聞くと戯曲を書くイメージがありますが、彼女の物語のつむぎ方はちょっとユニーク。あらゆる土地に赴き、意図的に観客が違和感をもつ問いを投げかけることで舞台が幕を開け、演者/観客の境のない不思議な演劇がスタートするのです。余談ですがさすが演劇人、プレゼンの発声が会場によく通って、舞台っぽくて素敵でした。

 

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すごくイイです!めちゃくちゃイイです!を連呼する寺井

ここでシニア・クリエイティブディレクターの寺井翔茉が登場! 今回、デザイナー・平野さんと写真家・大矢さんをイベントにお呼びしたのは寺井だったのです。平野さんをどれほど信頼し、過去に幾度とプロジェクトを共に歩むなかで感じてきた「ちょうどいい」テイストのクリエイティブがどんなに素敵か。そして大矢さんの写真を初めて観た時の感動、魅力を力説したところで、おふたりのプレゼンが始まりました。

 

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アートディレクター、グラフィックデザイナーの平野達郎さんからは、地場産業をはじめとした地域プロジェクトのプロセスを丁寧に紹介いただきました。たとえば、島ハーブティーのパッケージは沖縄の家屋の形状を表していること、高瀬茶のパッケージは悠々と広がる棚田をゆるやかなストライプで表現していること。手がけた商品の名前の由来、デザインモチーフの理由、なぜその商品を手がけるのか……。事業者の方の話を丁寧に聞き、コンセプトに昇華していく様子にリアリティを感じました。ちなみに平野さんが今回紹介した商品は、こちら。

島ハーブティー(白保日曜市)
さぬき高瀬茶(瀬戸内国際芸術祭2016 リデザインプロジェクト)
くらしょうゆ(浅沼醤油店)

 

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光の雰囲気、うっすらと影のある透明感、独特な空気感の漂う作風の写真を撮る大矢真梨子さんは、作品制作の背景を紹介。写真を撮る理由や、自分と向き合うために思い入れのある教会をモチーフにしていたことなど、たくさんの写真画像と共に丁寧に紹介。そして制作以外にプロジェクトで撮った作品についても、コンセプトをどう写真で表現したのか、大矢さん視点のコンセプトの捉え方を伝えていただきました。なんとも言語化しづらい感情や心象を、写真というノンバーバルなコミュニケーションで表現し続ける姿が本当に素敵でした。

 

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後半3名は、各プレゼンのあとにショートパネルディスカッションも。デザイナー、写真家、劇作家という異なる立場で、「それってつまり、……」と視点を置き換えてお互いの制作について話し合う様子を見ていると、なんだかこの3人で新しく作品をつくっちゃうんじゃないの!?という気分になりました。(それって結構、ありなんじゃないか…?(独り言))

 

 
今回からレギュラー化したLoftwork Portfolio Jam、次回の開催は11月を予定しています。暑さが去った頃、またloftwork.comでもお知らせしますので、どうぞお楽しみに!

Satomi Haraguchi Satomi Haraguchi

英治出版で出版プロデューサーとして書籍企画、編集、DTPデザイン、プロモーション等を担当したのち、新興国を主としたプロジェクト型教育プログラムを行うNPOの職員を経て、2015年よりロフトワーク広報。社内外のコミュニケーションを中心に、地域や公共空間のクリエイティブプロジェクトのPR等を担当する。関心領域は、社会課題とクリエイティブの可能性、身体表現と社会とのかかわり。趣味はタップダンス。>>プロフィール詳細

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