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ヤジの弾幕が飛び交う戦場に新人プレゼンターを送り込んだ話

自分ではなく、人のプレゼンスキルを上げないといけなくなったとき、みなさんならどうしますか?

  • プレゼンが上手い人を真似させる
  • プレゼン資料を何度もチェックする
  • 何度も練習させる

いろいろ方法はあると思いますが、こんな方法でも上手くいったというお話しです。

 

社内プレゼン大会にニコニコメソッドを取り入れて、参加者がリアルタイムにフィードバックできるプレゼンテーションの仕組みをつくったので、さっそく登壇者を募ったのですが。。。

社内プレゼン大会にニコニコメソッドを取り入れてみた話

増えない

登壇者の申し込みが3名しかありませんでした。
しかも、入社したばかりのメンバー2名と入社半年くらいのメンバー1名。そう、新人ばかり。
通常、5〜6名くらいは手が挙がるはずですが、あちこち声をかけてもひとりも増えなかったので異常事態です。

いろいろな人に登壇を依頼して断られたついでに、こっそりヒヤリングしてみたところ次のようなイメージを抱えてることがわかりました。

 

  • クオリティの高いプレゼンができないと登壇できなさそう
  • 社内メンバーがリサーチやらバイオやらダイバーシティに富んでおり登壇内容に関心を持ってもらえなさそう
  • (ニコニコメソッドは)参加者に「つまらない」とストレートに言われそう

 

ナレッジ共有のための社内プレゼン大会「Creative Meeting」のはずですが、なまじプレゼンスキルの高い人が多いための結果なのかもしれません。

諦める

登壇者を増やすことは、諦めました。
代わりに、申し込んでくれた3人のプレゼンのレベルを上げることに注力しました。
下記のように、かなり単純な思考ですがプレゼンのレベルを上げれば解決する問題でした。

 

  • クオリティの高いプレゼンでないとダメ
    →クオリティが高ければいい
  • どんなテーマでも聞いてもらえるように関心を持ってもらえないとダメ
    →関心を持ってもらえるようにすればいい
  • つまらないプレゼンだとストレートに「つまらない」と言われてしまうからダメ
    →おもしろいプレゼンであればストレートに「おもしろい」と言ってもらえる!

 

それと、こんなこともあろうかとプレゼンのレベルを上げるメソッドも持っていました。
さっそく、登壇者3名を集めて緊急オリエンテーションを実施しました。

質問する

登壇者オリエンテーションで、登壇者の3名に次のことを聞きました。

 

  • プレゼンを聞いた人に行動してほしいことは?
  • 伝えたいことを子供でも分かるようなものに例えるなら?

 

いきなり、なにを聞いてるんだと思われるかもしれませんが、このふたつの質問だけでプレゼンの質が全く違うものになります。
と言っても、有名な方達の知恵をお借りしただけですけどね。

プレゼンテーションとは相手を動かすことである
日本マイクロソフト エバンジェリスト西脇資哲 氏

プレゼンを聞いた人に「お昼ごはんに誘ってほしい」というのが出てきましたが、実際にそれを隠れた?テーマとしてプレゼンをやってもらいました。

認識の面白さ
異質であると思われる二つのものの間にある共通点を見つけること
明治大学文学部教授 齋藤 孝 氏

伝えたいことを例えてもらったら「魔法使い」「妊娠」「カレーのルー」と言ったキーワードが出てきたので、それぞれプレゼンのタイトルに入れてもらいました。いくら参加者の興味の方向性がバラバラでも、一体なんの話をするのかと関心を引くには十分でした。

そして戦場へ

緊急オリエンテーションが本番の2週間前でした。
その1週間後にはプレゼン資料の初稿チェック、本番前にはリハーサルを実施。
かなり過酷なスケジュールになってしまいました。

入社して間もないとはいえ、もともと経験も実績もあるメンバーだったので、短時間でも予想以上のクオリティに仕上がってました。そこからリハーサルまで実施したので、社内のプレゼン巧者にも引けを取らないレベルになりました。

登壇者の3名にしてみれば、「Creative Meeting」ってここまで大変なの?って思ったかもしれません。
しかし、すぐ社内外のもっと激しい戦場に送り込まれることになるので。。。(いいよね?)

 

【ご注意】
残念ながら、この話に出てきたメソッドは社内の向けのプレゼンに特化しているので、どんな状況にも対応できる訳ではありません。例えば大きな会場で同時に複数のセッションが開催されるイベントでは、別のメソッドが必要です。(こちらも実績はできましたので、気が向くことがあればお話します。)

川竹 敏晴 川竹 敏晴

大学卒業後、システム開発会社にエンジニアとして勤務。Java等を用いて大小様々なWeb系システムを開発。その後、Web制作会社にて数多くのCMS導入案件の開発を担当したのち、2011年にロフトワーク入社。主にCMS導入案件の技術的なサポートを担当している。自他共に認めるCMS好きで、日々新しいCMSの研究を行なっている。>>プロフィール詳細

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