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音フェチ ロフトワーカー10人の2017年私的ベストアルバム

もういくつ寝るとお正月…てなタイミングに、

恒例の「音フェチのロフトワーカーが選ぶ私的ベストアルバム」です。

※アルバムじゃないのも、2017リリースじゃないのもあり

2017年は初めてロフトワークの展覧会を開催し、謎多きクリエイティブエージェンシーの創造性の源泉を紹介したりしましたが、メンバーたちの音楽性からも何らかの匂いを感じ取っていただければ。

2018年もよろしくお願いします。

 


重松 佑 セレクト

Christian Scott aTunde Adjuah 『Diaspora』

「なんてかっこいい音楽なんだろう。クリスチャン・スコットが2017年に3部作としてリリースしたアルバム『Ruler Music』『Diaspora』『The Emancipation Procrastination』はどれも聞きながら鳥肌が立つのを抑えられない。驚くほど素晴らしい。分析しようとすれば、トラップ的なループが…とか、ヒップホップ的なリズムとアクセントが…とか、色んなことが言える。ただ、そういう一切を超えた新しいジャズであり、新しい音楽だと思う。音楽が好きで良かった。素直に心からそう思わせてくれるアルバムでした。」

 


川上 直記 セレクト

The xx 『I See You』

 

「年始に聴いて『これ年間ベストやろ!フジロックで聴けたらなんと素晴らしいことか!』という妄想が運良く現実となった2017年の夏の思い出。これまでの作品の耽美でメランコリックなサウンドの持ち味は変わらず、ストレートで前向きな、そしてダンサブル要素も加わって開放的な多幸感、めっちゃ素敵やん。歌詞の内容は分からんけど、勝手に「木綿のハンカチーフ」みたいなこと言ってると想像して、『時の流れって染みるよねー』と、2017年のひとり晩酌のお供に何度となく聴いた作品。」

 


村田美樹 セレクト

Cigarettes After Sex 『Cigarettes After Sex』

「ここしばらく『うつ』な音を聞いている。気づいたきっかけは、ワークショップ後の振り返りミーティングの時。KPTの『Problem』として『音楽のチョイスが鬱。』とポストイットに書かれた。うるせえ、と思ったが、ウキウキなEDMからは何千マイルも離れているし、歌詞を読むと完全なる中二病でしかない。ということで、今年一番のベスト・うつアルバムをチョイス。最近イケイケになってしまったけど、デビュー当初のダサい感じが最高にかっこよかった。全員と友達になりたい。」

 


国広 信哉 セレクト

RAMZi (Phoebé Guillemot) 『Phobiza ‘Noite’ vol​.​2』

「一言でいうなら電子熱帯雨林、エキゾチカのニューウェイブ。1960年代のエキゾチカが南の島のリゾートへ誘う音楽だとしたら、彼女のは原始の森(もしくは第四世界)に誘ってくれる音楽。あと動物の変なシーンばっかり切り取るローファイなアートワークも好き。詳しくはこの記事「RAMZi: 彼女が音楽でデザインする世界」をどうぞ。アルバムは聴くのがしんどいのが結構あるけどw、Mixは大体最高です。イチオシMixは今年3月の「FROM THE DEPTHS W/ RAMZI -LONDON」これ。来日してくれ。」

 


藤田 健介 セレクト

坂本龍一 『async』

Ryuichi Sakamoto / async from commmons on Vimeo

 

「今年は自身のDJで使う音源をのぞいては、あまり音楽を聴かなかった中、印象に残ったアルバムは坂本龍一の『async』だった。平たい言葉かもしれないけれど、奏でられる音は、暗いようでもあるし、優しさや希望に満ちているようでもある。ドキュメンタリー映画『CODA』の中で彼は、自ら様々な場所に出向き、興味深いと思った音を見つけてはまるで子供のように喜び、戯れ、観察する。そんな彼の音や世界への愛が詰まったアルバムではないかと思う。」

 


長者原 康達 セレクト

John Beltran 『Human Engine』

「今年発掘したミッケ盤。プエルトリカン米国人プロデューサーの7th。中でもM12 Sweet Soul。22年に渡りコンスタントにアルバムをリリースするテクノ/ハウス界の職人らしい迷いの無い音。カリブ海っぽいハウスを作るかと思ったら、ジャズ、ノイズ、さらに息を呑む美しいチルを悠々とクロスオーバーしていく。本作は、我が子の寝顔を見てるような等身大の幸せ感あふれるアンビエント作品。飾り気ないダサジャケ、人間エンジンってタイトルも相まって、生きよう!感がアラフォーの自分に染みますた。」

 


堤 大樹 セレクト

!!! 『Shake The Shudder』

「きっと他のメンバーがええ感じのアーティストをリストアップしてくれると思うので、僕はバンド周辺・ミーハー担当のピックアップで。『昔聴いた時はピンと来なかったアーティストが、今なら良さが理解できる』みたいな経験が誰しもにあると思うんですが、!!!は完全にそれ。ライブが特段良かったこともあり、今年は音源もよく聴いてました。ニックは世界で一番かっこいい不細工。」


上村 直人 セレクト

Sly5thave 『Invisible Man: An Orchestral Tribute To Dr Dre』

「亡きプリンスのバックバンドで活躍したジャズトランペッターSly5thaveによるドクター・ドレの名曲を自身のフルオーケストラでトリビュートした作品。フルオーケストラによって重厚さと華麗さが溢れ出し、原曲はこんなにも情緒的だったかなと思わせるドラマ性にハッとさせられる。ヒップホップの即興性はメロディとリズムに受け継がれ、『え、そうくるの?!』と期待を裏切りまくってくれる曲たちがぎっしり詰まっています。リリース前からワクワクしすぎて、itunesでフライングリリースされないか毎日チェックして、当日はカラダ揺らして仕事したなあ。近頃はストリーミングやWebのおかげで音楽がそこらへんにゴロゴロしているので、待つ楽しみをすっかり忘れていたことに気づかせてくれました。」


石塚千晃 セレクト

坂本慎太郎 x VIDEOTAPEMUSIC 『バンコクの夜』

「この監督はどんだけミュージシャンに愛されているんでしょう。2016年8月に公開された空族の映画『バンコクナイツ』にちなんでアナログ12inchのみでリリースされたトリビュートシリーズ第一弾。一回聞いたらやめられない。今年はずっとモーラムウェーブが脳内ループしてました。メコン川でぷかぷかしてるつもりで聞いてみるとよいとおもいます。元ネタのパイリン・ポーンピブーンも最高にぼやぼやします。早くあったかくならないかな。」

映画「バンコクナイツ」

 


原 亮介 セレクト

JAY-Z 『4:44』

「今年は、アルバム単位で音楽を楽しむことはなく、グリッヂなダンスミュージックばかり好んで聴いてましたが、JAY-Zのこいつだけは金や人種差別や性に対するパンクな哲学をさらけ出してて、最高にエモかった。O.J.シンプソンとディズニーに中指立てる『The Story of O.J.』のMVがとにかくいい。お前のアイデン&ティティって何なのさ?と問われ続ける快感。」

 

原 亮介 原 亮介

関西のファッション/カルチャーマガジン編集長、ロボットテクノロジー関連ベンチャー、戦略PRコンサル会社を経て、2014年6月よりロフトワーク所属。クライアント企業のオウンドメディア、サービスのグロース戦略・戦術の企画を主に担当。編集が好き、声が素敵と言われる。ヒトの心を動かすコミュニケーションをテーマに、その本質的なメカニズムと最先端の手法を研究中。>>プロフィール詳細

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