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与謝野町にみる地域デザインの形

こんにちは、ロフトワークの柳川です。
 
私はプロデューサーとして、普段からさまざまな企業や組織の課題に向き合い、
解決のためのアプローチを企画し提案しているのですが、最近ロフトワークへの相談が
増えつつある、地域の自治体や企業を支援するプロジェクトに縁あって関わることが多くなってきました。
 
今回は、私が地域に関わることになったきっかけと、ロフトワークが関わってきた
地域デザインプロジェクトを通して、プロジェクトを進める上で大切にしたいことを
まとめていきたいと思います。
 
 
私が地域に関わり始めたきっかけ
 
私はロフトワークで働く傍らで、Googleが展開する復興支援事業である、「イノベーション東北」に、2015年からプロボノ人材として参加しており、宮城県の女川町で
【事業者を増やすきっかけをつくるツアープログラム】を、町役場やNPOの方々と
一緒に作ってきました。
 
プロボノとして関わった宮城県女川町

プロボノとして関わった宮城県女川町

 
この女川町での課外活動がきっかけとなり、ロフトワークのプロデューサーとしても、「MORE THANプロジェクト」をはじめ、さまざまな地域の自治体や事業者からプロジェクトの相談を受け、提案することが増えてきました。
 
 
地域デザインのプロジェクトから気づいたこと
 
ロフトワークでは過去を遡ると、2013年から「USIO Design Project」のように、
石垣市役所と一緒に、名産品のパッケージリデザインや旅体験のデザインをしたり、
最近では京都府与謝野町で展開されている、「TAKE ACTION YOSANO BRANDING」の
一事業として、与謝野の伝統的な産業である丹後ちりめん等の「織物」の新たな可能性を、
私たちと私たちと繋がりのあるクリエイターたちと探していくプロジェクト
YOSANO OPEN TEXTILE PROJECT」を手がけていたりします。
 
ロフトワークは企業にも地域にも変わらずに課題に対してストレートに向き合い、
デザイン思考・手法で課題解決、ビジョンを実現していく。
クリエイティブの力で社会にインパクトを起こしていく会社です。
 
クリエイティブの流通をミッションとし、実績を残してきたからこそ、
ロフトワークには相談が多く集まるし、クリエイティブパートナーとして
信頼いただけているのではないかと思います。
 
 
実は先日まで、ロフトワークが毎年行っている全社での合宿があり、
京都府与謝野町に行ってきました。
 
与謝野町で社員全員でワークショップを行った後、
町長の山添さん、クリエイティブディレクターの田子學さんをはじめ、
役場の商工観光課の皆さん、事業者の方々と交流会を行いました。
 
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交流会の会場は山与醤油倉庫さん。

 
会場利用させていただいたのは、山与醤油倉庫さん。
とても素敵な場所で、すっかりハマってしまいました。
また是非ここでイベントをしてみたい。。
 
合宿の最終日には、与謝野ブランド戦略の中核を担う、
「京の豆っ子肥料」工場やビールの原材料となる「与謝野産ホップ」の農場、
丹後ちりめんの歴史博物館の見学をしてきました。
 
町を見て回る中で、町長と直接お話しする機会があったのですが、
とても印象に残っている言葉があります。
 
 
私:「与謝野ブランド戦略を組み立てる上で、海外の地域での先進事例などを参考にされたんですか?」
 
山添町長:「いえ、他の地域というよりも、とにかく与謝野町の現状(の課題)を把握することをがすべてでした。
 
 
このお話をした後に気づいたことは、
山添町長が取り組んでいる与謝野ブランド戦略とその実行は、
普段私たちがさまざまな企業や組織と実践している課題解決のデザイン思考・手法と非常に似ていると感じました。
 
 
(1)課題を理解し(2)プランを考え(3)実行に移す
 
 
この3つのステップをきちんと実践することがデザインであり、
地域をデザインしていくことと、会社を経営することは似ているんだな、と。
 
 
地域デザインに必要な3つの”者”
 
よく、地域おこし、まちづくりには「よそ者・若者・ばか者」が必要だと言われたりします。
 
与謝野町に見る「地域デザイン」のあり方は、まさにこれを実践していると感じます。
 
与謝野ブランド戦略を組み立て、実行するパートナーとして
デザイナーの田子さんを町のクリエイティブディレクターとして迎え、客観的な視点で
課題を知り(よそ者)、プランの実行に向け町の若手の職人たちを巻き込む(若者)。
そして何よりも町長自身が町の動きをしっかりと把握しながらどんどん実行していく(ばか者)。
 
ただ、町長をばか者というのはちょっと違う気もしています。笑
 
言い換えると、山添さんはさまざまな人を情熱をもって巻き込んでいく、「リーダー」なのだろうと思います。
 
自分たちの現状を目をそらすことなく見つめ、多くの人を巻き込みながら
他の地域の真似事ではなく、自分たちの町の可能性を探す町長や町民の皆さんに、
地域のデザインで社会にインパクトを起こす、そのモデルケースを見た気がしました。
 
今後、私たちロフトワークも与謝野町とよそ者として関わり続け、
町の新たな魅力、価値をつくりながら、少し先の地域の未来を考えていけたらと思います。
 
 
ここまでお話ししてきた「地域のデザイン」について、
ロフトワークの実践事例を交えながらゲストや参加者の皆さんと共に考えるイベントが、
来週7月25日(月)に開催されます。
なぜ今、地域に向き合うのか、ロフトワークが地域に関わるのか、その理由の一端を
感じていただけるのではないかと思います。(私もイベント後半で少し登場します)
 
ご興味のある方、ぜひお越しいただけたら嬉しいです。
 
 
Local Design ストーリー再編集と自走するデザイン
柳川 雄飛 柳川 雄飛

大学卒業後、Web広告業界で営業・メディア開拓・新規事業立ち上げなど、6年間で様々な事業を経験。
その後、株式会社ロフトワークに入社し、課題解決とビジョン実現のためのプロジェクトデザインに取り組む。
2015年、Googleイノベーション東北を通じて出会った宮城県女川町の支援をきっかけに、
地域の課題をクリエイティブで解決すべく活動を広げている。>>プロフィール詳細